人にも“咲く時期”がある ~桜と出会いのタイミング
人にも“咲く時期”がある ~桜と出会いのタイミング

人にも“咲く時期”がある ~桜と出会いのタイミング

公開日:2026.3.27

東京でも桜の開花宣言が出て、
SNSにも桜の写真があふれはじめた。

上野公園も花見客でごった返している。

私も、この何とも言えない桜の魅力が大好きだ。

出逢いと別れの季節に咲くからだろうか。
ウキウキもするし、どこか切なくもなる。

夜は、なんとも艶やかだ。


桜にまつわる言葉も美しい。

桜前線
桜吹雪
桜流し
花冷え
桜雨
徒桜(あだざくら)
花曇り
葉桜
花明かり


多くの人が、その一瞬を句に詠んできた。

「明日ありと 思ふ心の仇桜」(親鸞上人)
「世の中は三日見ぬ間の桜かな」(大島蓼太)


バラなど美しい花は数あれど、
なぜ人は、こんなにも桜に惹かれるのだろう。


それはきっと――

あまりにも美しいのに、
その盛りがあまりに短いから。


満開を迎えたと思ったら、
風に揺れ、雨に打たれ、はらはらと散っていく。


だから人は、
その一瞬を逃すまいと、熱狂する。


最近は季節感も少しずつ薄れてきたけれど、
それでも“旬”のものはやっぱり特別だ。


満開の桜には人が集まり、
葉桜になる頃には、少しずつ人も減っていく。


「花のいのちは短くて」(林芙美子)

この言葉を、ふと思い出す。


満開の桜を見上げながら、

人にも、それぞれの“咲く時期”があるのだと
改めて思う。

焦る必要はないけれど、
立ち止まったままでは、景色も変わらない。

早く咲く花もあれば、
ゆっくりと季節を待つ花もある。

どの花にも、
きちんと“見頃”があるように、

人にもまた、
自分らしく輝けるタイミングがあるのだと思う。

散るからこそ美しい桜のように、
限りある時間の中で、誰と出逢い、どう生きるか。

そんなことを、ふと考える季節です。

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