初めてのお見合い②~東京カレンダー風
初めてのお見合い②~東京カレンダー風

初めてのお見合い②~東京カレンダー風

公開日:2024.10.31

初めてのお見合い①はここから


初お見合いの相手Sさんに促されて席へ


足が綺麗に見えるように頑張って7センチヒールを久しぶりに履いたら

ふらふらと転びそうになった


「ふう」

深呼吸しながら

「あわてない、あわてない」

とドキドキしている自分に言い聞かせる

burgundy high heels in a studio


普段はヒールをせわしなくカツカツ鳴らして歩いている


男勝りというか

なんというか

かわいげないなと自分でも思うけど


このカツカツと鳴る音が


「都会のできる女」

「頑張ってる私」


みたいで嫌いじゃない

woman carrying blazer looking up on sidewalk


普段はかっちりスーツ

黒でモード系が多い


婚活カウンセラーさんに言われて

お見合いには

しぶしぶ白いワンピースにした


「スーツは仕事用戦闘服なんですよね。

婚活は戦争ですけど、家庭では安らぎたいと思いません?

だから、安らぎをイメージさせる服装がいいですよ。


黒は顔が暗く見えるし、幸せを連想しないのでNG

逆に白はレフ版効果もあって顔が明るく見えます


パステル調や柔らかい生地もいいですね


自分が身につけられないものに憧れるのが異性の性質なので


ふわっとしたスカート、ワンピースとかいいですよ。


いわゆる女子アナファッションです。」


「でた~、女子アナファッション」


「婚姻届け出したら黒とかモードとか好きな服どんどん着てください。

それまでの辛抱です。

自分のターゲット層に合わせるのがコツです。

これもマーケティングです。」


「確かに」


とっとと20代のうちに結婚を決めた友人たちは女子アナ風ファッションだった


せっせと婚活を励んでいた友人たちを冷ややかにみていたあの頃

私はキャリアを積むことのほうが面白かった


妊娠にリミットがあることを考えると

彼女たちは賢い選択してたんだと今更気づく

selective focus photography of several people cheering wine glasses



「白似合いますね」

「えっ、あっ、私ですか?」


社交辞令だとしても

Sさんの言葉に

胸が高鳴る


慣れない服のせいかちょっと照れるけど

カウンセラーさんのアドバイス聞いててよかった


「何にしますか?」

のSさんの声ではっと我に返る


「あっ、アールグレイティーでお願いします」

「僕も同じものを」


『えっ、同じもの?

もしかして気が合うのかな。

嬉しい。』

心のニヤニヤが止まらない


仕事の話から始まり

お互いマラソンが趣味というところで盛り上がった気がする


でも緊張のせいかあまり内容は覚えていない

photography of blue ceramic coffee cup


「めっちゃくちゃいい人でした。

コミュニケーション能力が高い方だから合わせてくれてた風もありますが、

交際希望です。」


とお見合い後

婚活カウンセラーさんにメッセージを送った


婚活アプリと違い

お見合いの段階では連絡先も知らないし

相手に直接「交際する、しない」を伝えることはない


カウンセラーさん経由での連絡になる

person standing while using phone


Sさんは交際OKしてくれるだろうか?


「白似合いますねとか、キャー」


帰宅後、一人であの光景を思い出して

恥ずかしくなってベッドの上で枕に顔をうずめる


なんだか中学生の初恋の時みたいだ


今夜はドキドキして眠れそうにない