女性が別れるサイン
女性が別れるサイン

女性が別れるサイン

公開日:2021.8.26

沢木耕太郎さんの「深夜特急」の影響もあったと思うけれど学生時代ひょっこりバックパッカーのひとり旅にでた



夏休み中国にまるっと1か月いたような

杭州、上海、北京とまわった


宿も決めずリュックひとつの旅なのでその日の宿探しから1日が始まる

言葉も通じないので筆談

漢字の国は何とかこれで通じた


街中ではあってない値段をひたすら交渉


ドミトリーと言われる大部屋に泊まってドイツの女の子と仲良くなってしばらく2人旅したり

中国人カップルと旅したり


一人で話さないとのたれ死ぬと思って単語を並べなぜか英語が話せるようになってたり


屋台でご飯食べたらおなか壊したり


オープンチケットだったのでなかなか帰りの便がとれないので日本に戻れないのかと青くなり

半べそは四六時中


北京のドミトリーではずいぶん友達ができていて別れ際には大号泣


世間知らずな大学生 踏んだり蹴ったりでたくましくなって帰国



今思い出すだけでもネタ満載なのに私の旅話には一切耳を傾けず好きなプロ野球の話ばかりする彼氏


「あのね」と話しかけても

「うお~、勝った~」とか応援歌を歌っている

彼がどんどん小さく色あせて見えていった


私にとってはかなりの刺激的なひとり旅だったゆえ

道中寂しくて会いたかったはずなのにさ~っと冷めてしまった


面白がって話を聞いてくれる友人たちとばかりすごすようになり
私がだんだん相手しなくなってきてやばいと気づいたのか


ある夜呼び出されて

「俺にはノーチャンスか?」と真顔で言われて

ドラマのようなセリフなのに冷静に「あほか」と吹き出してしまった


そのまま後ろを1度も振り返ることもなく電車に乗って帰った


私の心は「未来はない」と答えが決まっていた

こんなに冷徹人間だったっけ?

ちょっと自分でも驚くくらいなんてことなくその後の日常生活は続いていった


ずいぶん前から信号は黄色に点滅サイン出していたのに男性はなかなか気づかない


熟年離婚は奥様から切り出されることが多いと耳にするのはこのパターンかも


「そうかそうか」と旅の話を聞いてくれるだけでよかったのに

「うんうん」と相槌をうってさえくれればよかったのに


たったそれだけでよかったのに


コップに少しずつ溜まってきていたモヤモヤがついに満杯
表面張力を跳ね飛ばしてあふれ出す

そしてもう戻らない


世界は広いなと私の人生を変えた旅だった

結構私頑張れるじゃん どうにか生きていけるじゃんと自信がついた

なにも狭い世界にこだわることはないなと考え方も変わっていた



女性は話を男性にするけれど深刻な内容でない限り答えなんてほぼ求めていない

ただただオチのない話を聞いてほしいだけ

そこで否定はしてはいけなくて「へー」とか「そうか」とか肯定的に聞いてもらえればそれで満足


男性は付き合いきれないかもしれないけれど聞き流しながら半分しか聞いてないことがばれないようにたまに本気で「すごいね」とか相槌をうってほしい


そうすればモヤモヤの水は溜まることなく平和な日々がすぎていくでしょう


あなどるなかれ女性のオチのない話