御社名大丈夫? 商標登録に片思い
御社名大丈夫? 商標登録に片思い

御社名大丈夫? 商標登録に片思い

公開日:2022.4.19

「結婚相談所ラシック」の商標登録がとれました~


ってすんなりとれたわけではなく、、、


最初の申請は却下されてからの~逆転登録で楽々ではなかったのです


私より申請した弁理士さんが楽じゃなかったというのが正しいけれど


所属しているIBJ日本結婚相談所連盟内ではかぶっている結婚相談所名はないし、

Webで調べてもファッションビル名でラシックはあるものの

結婚相談所は同じ屋号は存在してなさそうだから大丈夫と高をくくっていたわたくし

clear wine glass on table



そんな時、知り合いのレストランが30年も続けてきていたのに泣く泣く店名を変えたという話を耳にしたのです


ある日、某大手飲食チェーン店から突然の手紙


「レストラン名使わないでください」


大手飲食店が社名を商標登録していたため使用停止する警告というものらしいです


指定期限までに屋号を変えないなら勝手に使用していたということで商標侵害の賠償金を請求するというもの


指定期限はたったの2週間


大手レストランならいざ知らず街で親しまれてきたご夫婦で運営されているこじんまりしたレストランに突然の手紙


まさに青天の霹靂


ご夫婦は泣く泣く愛着のあるお店の名前を変更


とても切ない出来事


そんなお話を聞いて心配になりちょうど知り合いの弁理士さんが商標登録チェックをしてくださるとのため依頼

すると「介護業の方が先に登録している」というまさかの事実

結婚式場やファッションビルで「ラシック」はありますがこれは事業内容がかぶっていないため問題なし

それなのに介護業の方とかぶっている???


なんのこっちゃと思いました


介護業の会社が将来の事業として登録申請していた模様

会社の定款変更は面倒なため事前に将来運営する可能性のある事業を書き連ねておくのは確かによくある話


まだ始まっていない事業のためホームページもないのでWebで探しても出てこなかったという


とはいえ結婚相談所業の実績はないし、

LASHICと弊社と綴りは違うので問題ないのではないかと思い商標登録申請してみたものの


結果は「登録却下」


え~~~~~


弁理士さんいわく相談所名を使い続ける方法としては

①しれっと営業見つからないならOK(見つかったら社名変更危機)

②裁判で先方と争う

③先方の会社にお願いしに行く(お金で解決となってもおそらく高額)


さっぱりよい方向がみえずいつになく落胆


こそっととか性に合わないし

裁判とか大ごとにしたくないし

相手は支社ももつ大きな会社なのでふっかけられても困るし


悶々とした日々


意気消沈していると却下されて1か月ほどして弁理士さんから突然のお電話

「もしかしたら覆せるかもです。方法を見つけたので再申請しましょう。」


異議申し立てをつくってくださり

藁をもつかむ思いでヤキモキ待っていたところ


弁理士さんからの電話

弁「申請通りましたよ~」

関根「結婚相談所名変更しなくていいんですね」

弁「そうです。ずっと使えます。」



弁理士さんも弊社名が通らなかったのが納得いかなかったらしく

ああでもない、こうでもないとずっと調べてくださっていたようです



その隠れた優しさに「これがプロだわ」と感動と嬉しさが隠せず


「やったー」


おもわず小躍り


片思いして振られて逆転一発ホームラン 

思いが通じました~みたいな感じです


今回は凄腕弁理士さんの粘りで乗り越えることができました


わざとではなかったとしても法律では知らなかった方の負け

こちらの事情はほぼ汲んでもらえない


法律は私たちを守ってくれるものだけれども残念ながら情報弱者は返り討ちにあうことも


私は笑顔で終えることができましたが実際に起こったホントの話


この事件以来知人の創業の際には社名の商標登録チェックをすすめています


↓IBJ日本結婚相談所連盟の結婚相談所さん向けの特別企画つくりました