私の出会ったヤバい女子 ~視点の違う女子
日暮れすぎに混雑した電車に乗ると
息苦しくても高層ビル群の窓明かりが
田舎者の私を励ましてくれる
それにしても東京の満員電車はプレス機に挟まっているようで混み具合が半端ない
通勤をしてない今は解放されたものの
たまにラッシュの時間帯に当たってしまうとつり革もつかめなくて思わず倒れそうになる
そんな時は
つり革につかまらなくても倒れない方法を教えてくれた友人を思い出す
高校の同級生しいちゃん
東京ほどではないものの満員電車でふらふらしていると
「電車のG(重力)に負けないためには、足を広めに開いて電車の進行方向に垂直で立つのよ」
と教えてくれた
満員電車で降りそうな人の判別もうまくて彼女の推察はよく当たった
爆睡してる人はダメだとか
お年寄りは長距離は移動しないはずとか
出口そばに立たないほうが座れるとか
よく人間観察をしていた
彼女の口癖は「人と違う視点を持った方が生き残れる」
今思えば深いこと言ってる
他人と同じ土俵では戦わないのが信条
頭はいいが
愛想がいいわけでなく
美人の部類ではない彼女
斜に構えているので万人受けはしない
国立大学に入学して
年下の税理士志望の彼氏を在学中にみつけ
自身は地元の有名企業に就職して貯金
甲斐甲斐しく彼のお世話をして税理士試験に合格させ
彼が合格するや否やすぐ結婚した
自己分析がしっかりしていて自分のことがわかっていたんだと思う
出会いの多い学生時代のうちに有望な彼をみつけ結婚
結婚という市場では勝利者である
思春期に物事は違う視点で見てみることを学べたのは大きかった
今日の私の思考形成に大きく寄与してくれたヤバい女子
混雑している東京も休日はオフィス街のカフェを狙うとすいているとか
小さいことにしか使ってないけど
他人と同じことをしていたって
同じ土俵で戦ったって
勝つのは難しい
それを悟らせてくれた
ビジネスでも婚活でもこれは同じ
凡人が生き残るにはブルーオーシャンと隙間を探すのだ
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