ゾンビのような恋

公開日：2021.8.20

よく結婚できたなあとつくづく思う
結婚とは無縁だと思っていた

独身貴族を謳歌していたこともあったけれど実は10年以上好きすぎて忘れられない人がいた

そういえば彼にも2回告白したような記憶が、、、
ただし見事に2回とも振られたわけで　涙

「無理なんだよね」といわれた瞬間の車のヘッドライトに斜めに降る雨の情景がなんとも切なくて映画のワンシーンみたいに記憶に残っている

私は振られてこんなにへこんでいるのに空はなんて透き通った青さなんだ

と失恋は人を詩人にするなと悲劇のヒロインに陥っていた

そのあと風の噂で彼が結婚したと聞いて翌日はショックすぎて会社を休んだ

泣きすぎて目が土偶のように腫れてしまってとても外を出歩ける顔じゃなかったし

夫に3回プロポーズをしたけれど打たれ強い告白は初じゃなかった疑惑

あまりに好きすぎて彼が忘れられず気が付くとなんと10年が経っていた

その間一途だったわけではなくてニッチな層に受ける私は交際した人もいたけれどいずれも「やっぱり彼を超えない」と数か月で長続きすることはなかった

未練たらたら撃たれても立ち上がるゾンビのごとくどうしても他の人を本気で好きになることはなかった

このゾンビ気質はいまでは粘り強く待つとかゾンビのように諦めずに営業するスタイルの礎になっているかもしれない

彼は結婚したのでいつまで思い続けても一生独身で朽ち果てる未来しか待っていないとぞっとして気づいた頃に今の夫と出会った

「あっ、この人は彼を超えた」と思えたので無事結婚できた

悟るのにあまりに時間かかったけれど30代でよかった

これ50代、60代だったら、、、、

好きな人がいて忘れられないから結婚できないと言っている人もいるけれど、完全消去はできないのであまりに時間を費やすと適齢期といわれる時期を恐ろしく逃してしまい取り返しのつかないことになるかも

運もタイミングもあるので何が正しいかはわからないけれど私はパンドラの箱としてひっそりとっておいて新しい一歩を踏み出すことにした

「忘れられない人がいたままでいいのでしょうか？」と結婚相談所にいらっしゃる方がいますが

いいんです

恋はいつもハッピーエンドではない

一夫多妻制か一婦多夫性でもない限り失恋は発生する

複数掛け持ち可能恋愛制度があっても恋人を共有するという思考回路にはなっていないし

むしろとても誰かを好きになったことがある人は素敵

その思い出そっとしまったまま

次はハッピーエンドにしましょ